こんにちは、春日部で車検やカー用品販売を行っているカーティスト代表の筒井です。

 

 

今回は移植パーツを洗浄し、各種ゴムパーツを交換して戻していきます。

前回感じた違和感は果たして何だったのでしょうか。

 

 

早速ですがデリバリーパイプ右側にあるレギュレーターのバキュームホースの位置が違いますね。

上側は手前に伸びていて、下側は画像からは見えませんが奥側に伸びていますが、ホースの長さを変更すれば問題ないでしょう。

ということでインジェクターとデリバリーパイプの接続を外して行きます。

 

 

 

右側が外したもので、左側がオークションのインジェクターです。

左側のインジェクターがついている車の方が年式的には新しいのですが、ノズルの突き出し量が大きく違います。

このインジェクターの違いがなんとなく感じた違和感の正体でした。

 

 

 

違いを比べていくとカプラー部分も違うことが分かりました。

状態が良い方のインジェクターを使用しようと思っていましたが、この違いにより元々着いていたものを使用するしかありません。

 

 

 

噴射部分の形状も大きく違いました。

年式の古い左側は最適な混合気を作るためにシリンダーの奥の方で噴霧する必要があるのでノズルが長く作られていますが、右側の新しい方は噴射口を4つにすることでノズルを短く設計しても最適な混合気が作れるようになったことによりこれだけの形状の違いが生まれたのだと思います。

 

 

 

左側が外したインシュレータで右側が交換用に取り寄せた新品ですが微妙に形状が違います。

左側の方が右側よりインジェクターを保護するような形状になっていますが、メイン部分の厚みが同じため突き出し量は変わりません。

ノズルの長さにも由来すると思われるので本来は同じ形状がベストですが、左側の形状の部品が出なかったことと突き出し量が変わらなければ噴霧状態に問題はないので許容範囲とみなし新品に交換します。

 

 

 

他の部品に違いはなかったので、グロメットとOリングも交換しました。

Oリングはデリバリーパイプとの部分で燃料漏れを防ぎ、グロメットはデリバリーパイプとインジェクターの接触を防ぐクッションの役割をします。

 

 

 

インジェクターとオークションの方のデリバリーパイプを接続し、あとはエンジンに取り付けるのを待つばかり。

インシュレータはインジェクターとエンジンの接触を防ぐクッションであると同時に熱から守る役割もあります。

 

 

 

次にスロットルの接合部をきれいにします。

メタルスクレーパーでざっとはがしたらスポンジタイプのやすりで完全に除去します。

このとき、滑りをよくするために潤滑剤やオイルを少量塗布します。

 

 

 

ここでちぎれてしまって足りない部品の製作に入ります。

汎用のシートガスケットを形状に合わせてカットしていくのですが、スロットルの淵の部分にマーカーをたっぷりつけてすぐにシートを押し付けることでカットラインを転写します。

 

 

 

ちぎれたガスケットを集めて参考にしながら、穴あけポンチやカッターで切り出せば完成!

切らなくてもいい部分があったため、最初に転写した状態と微妙に変わっているのが分かると思います。

 

 

 

すべてのゴムパーツが正しい状態でしっかり接続されていることを確認しながらインジェクターやデリバリーパイプを固定します。

燃料ラインは少し緩めた状態でセルを回して燃料を送り、パイプ接合部から漏れたことを確認してから締め付けることで同時にエア抜きも行います。

その際、インジェクターのカプラーを接続しているとエンジンがかかってしまいますので、必ずカプラーを接続する前に行います。

次にインテークマニホールド側のガスケットもきれいに除去したらスロットルを戻していきます。

 

 

 

ウォーターホースや各パーツを取り付け規定トルクで締め付けた場所にマーキングしていきます。

こうすることで脱着したパーツと締め付けの確認ができるだけでなく、一目で緩みチェックも可能になります。

ちなみにレギュレーターのバキュームホースは向きが変わりましたが、長さの変更をせずにそのまま取り付けできました。

ということで今回の作業は無事終了!

インジェクション周りのリフレッシュは車種や交換する部品にもよりますが、基本的な工賃は10,000円前後で行っておりますのでお気軽にお問い合わせください。

 

 

それでは素敵なカーライフを♪